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大同大学 同窓会

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翡翠拾いリベンジの旅

66E 名倉 満雄

<旅程>
往路:名古屋 =>松本=>南小谷=>姫川・・>糸魚川―>青海―>市振―>宮崎
帰路:宮崎―>姫川―>糸魚川=>金沢=>米原=>名古屋
     (注)=列車利用、・・徒歩、―レンタカー利用

 これは、2年前(2007年5月中旬)の2泊3日にボーズに終わった翡翠拾い旅行のリベンジである。前回と同様の旅程を想定して出発した。

<5月4日>新潟県姫川川原
 青山先生とJR名古屋駅から、8時発しなの3号に乗車、多治見で中井先生と合流、楽しい旅の始まりである。大糸線に入るとカメラの砲列が要所要所いたるところから、やたらこっちに向かっている。レトロ列車ののんびり旅である。
 前回は頚城根知と頚城大野で下車し、姫川川原で探石を行った。無収穫であったが民家の庭先にトン級の翡翠の大塊をよく見かけたのが印象に残っているので、今回は隣駅の姫川駅から川原に降りることとする。
対岸には既に4、5名の翡翠拾いと思われる人影が散見できる。最近の好天続きで川原の石の入れ替わりがないであろうから、表面の翡翠は拾い尽くされて、もうなくなってることが心配である。辛抱強く探索するしか方法はない。
 川原は大小様々な円礫で埋め尽くされている。構成は石灰岩、安山岩、蛇紋岩、珪岩、曹長岩、砂岩などであろうか。ところで天然の翡翠の外観は、よく研磨されたものが美しい緑色~青色であるのと異なり、まったく風采の上がらない白~灰色を基調とした塊であると言われている。また四角張っている、明るい白色系で模様入り、すべすべした手触り、重いなどだが、外観上一般の礫との識別は容易ではないし、存在自体が極めて希少である。
 そこで、できるだけ多くの石が目で確認できるように、川原をジグザクにスキャンしながら移動することにした。
 すると、わずかに緑っぽい灰色のシミのはいった白っぽい子供の頭くらいの石が目に止まった。比較のために持参したミャンマー産の翡翠と比べると、白い部分の質感がよく似ているし、確かに重い。確信度は5割以上のものを感じた。しかし、これを背負って更に探石を続けるのは辛いし、翡翠でなかった場合を考えると、持ち帰ることに躊躇することしきりであった。

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  翡翠かな?
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 忍石(ピクチャーストーン) きつね石

 4時半まで川原に滞在し疲労困ぱい。気力で糸魚川市の民宿まで歩行。この民宿は前回もお世話になっている。仕事で長期滞在するお客さんが多いようで、ゴールデンウィーク期間であったので、逆に利用者が帰り予約が可能になったという事情がある。
 宿のご主人に拾った石を見ていただいた。一目で翡翠系の石であると断言し褒めてくださった。宿の戸棚に飾られている磨かれた翡翠と比べると、外観はとても翡翠と思えないが、これを聞いてずいぶん自信が沸いてきた。しかし、「系」という言葉が気かかる。

<5月5日>姫川河口-青海海岸-青海川-市振海岸
 宿のご主人の情報で、今日は姫川河口から探石を始めようと思う。

姫川河口(新潟県糸魚川市須沢地区)
 レンタカーで着いてみると、やはり、先客10人ほどが石拾いか釣りをしている。昨日と同様ジグザグ歩行を始める。すると真っ白い石が見つかった。割ってみると白色繊維状の結晶鉱物が放射状に集合した塊であった。ペクトライトかゾノトラ石であろう。
      

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須沢海岸 ペクトライト(ゾノトラ石?) 
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電気石放射状結晶  

青海海岸(新潟県糸魚川市)
 同様あまり成果はなかった。

青海川川原(新潟県糸魚川市)
 電気化学工業(株)の少し上流で川原(沢)に降りる。川の真ん中に5、6メートルの巨岩が二つ鎮座している。両岸の切り立った崖から転がり落ちたのであろう。くわばらくわばら。
 この川の上流の橋立という地域は、数トンの翡翠が多数存在することで天然記念物に指定されている。ここの翡翠が海まで流され、海岸に打ち上げられ拾われているというわけで、私見であるが、この川原は翡翠の密度が高い有望な産地であろうと考えられる。これは姫川についても言えることであろう。
 ここは白っぽい翡翠様の岩石が確かに結構多く見られる。しかし、これならと感じられるものは見つけられなかった。たぶん、多くは曹長岩であろう。

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川原の様子

    
   

市振海岸(新潟県糸魚川市)
 ここは前回訪れたときは、強風で波が荒く巨大な円礫で埋め尽くされた海岸であった。他の海岸では波風は弱かったが、ここだけは今回も同様、特別である。重い翡翠が打ち上げられやすいのではないかと考え、再訪してみた。探石のうちに雨が降り出したので、切り上げ、今日の民宿に向かう。
    

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市振海岸の様子

   <5月6日>宮崎海岸-姫川
宮崎海岸(富山県下新川郡朝日町)
 民宿のご主人は、翡翠をこよなく愛する人で、かつて家業を省みず毎日のように翡翠拾いに没頭したそうである。庭や玄関辺りに大小様々な翡翠が置かれている。お願いして見せていただいたが、磨いたものは、しっとりとして和風の上品な美を感ずる。早速、姫川の採集品を見ていただいた。形といい重さといい間違いなく翡翠であると太鼓判をいただいた。ただし、少々軟らかい質のものであるらしい。
 ここでも1時間ほど探石したが無収穫。

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翡翠(磨き) 翡翠(磨き)
 jkitune3.jpg jneph2.jpg 
キツネ石    軟玉(ネフライト) 

姫川川原
 最後に、柳の下のドジョウを狙って再び姫川を目指す。今度は初日の対岸を探すことにした。翡翠っぽい白色系の大岩が目に付く。しかし、どうもキメが荒いし、色も深みがなく、いまいち引き付けるものを感じない。1時ごろ探石を終了し、糸魚川駅に向かって帰途に着く。
    

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軟玉(ネフライト) 

糸魚川駅
 改札前に大きな翡翠の勾玉が安置されている。濃緑色の生地に豆腐のような長方形の翡翠の白い結晶が見え、結晶好きのものにとっては興味深い。また、駅に隣接する土産物店のロビーには8トンの翡翠原石が展示されている。小滝川産で自然の風化面が現れているので大変参考になる。外観は灰白色で石灰岩のようにざらざらして見えるが、触るとすべすべしている。一部は研磨してあり、確かに翡翠らしい色と光沢が見られ美しいものである。これでは素人が野外で翡翠を判別するのは至難の業であろう。「玉磨かざれば光なし」の諺は翡翠のことから来ているのだろうか?
 糸魚川を13時ごろ出発し、金沢、米原経由で19時ごろ名古屋に帰着。同行の皆様ご苦労様でした。また、ありがとうございました。

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土産物店の翡翠   研磨面
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研磨面 改札前の翡翠 

 
(検証)帰宅し、採集品の比重を計ってみた。重量6.3kg、水中重量4.3kgで、比重は3.15と計算された。理想的には3.2~3.4なので良く一致する。民宿のご主人が指摘されたことも頷けるものである。慧眼に敬服する。

 

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