67E若松君 日本照明学会から受賞
国道19号線を名古屋から木曽駒ゼミハウスへ向かう長野県の南玄関・・・南木曽町に入ると国道を大きくまたぐ木橋がある・・・これが我が母校 大同学園の祖になった福沢桃介ゆかりの橋で、桃介(ももすけ)橋と呼ぶ。木曽川の水力を利用し電気に替える為に南木曾駅からダム建設地への資材運搬に使われた木造吊り橋だ!
現在は高校・中学・地元の旧中山道から国道(自動車道)を通らずに安全に渡れる歩道である。木造吊り橋は大正11年完成した時の原型そのままに全長約250mということで近代化遺産に認定されている・・・そう重要文化財だ! 私は、今回この大切な橋の歩道照明を任せてもらえる幸運な機会が得られた。
役場からの歩道照明の条件は、1)釘を打ってはならない 2)傷をつけてはならないことであった。私は、照明器具の取り付けに工夫とアイデアで条件をクリアし、照明はこの河川環境のできるだけあかりで汚さないよう気を配り、明るさは設置環境(星空が見える暗さ)とのバランスをとる事ことを考慮した結果、照明に使われる電力は350Wですませる事が出来た。この橋を昼間に渡った人はどこに照明器具あるのかわからないとのクレームが来るほどで、美しい吊り橋のフォルムを写しだしている。夕暮れとともに歩道の照明は橋の全景を狙い通り浮かびだす事に成功した。この頃では・・・光る橋 ともいわれ始めた、霧とか雨の日には一層輝きをましている。この照明施設は、日本照明学会から高い評価を受けて、平成25年5月23日に「照明普及賞」を受賞した。来年には、東京・ビッグサイトで開かれる“LED NEXT STAGE”で全国10件の最優秀候補発表のキップを手にした。
大同学園の祖が喜んでくれる様が見える・・・もちろん 私も 光栄な経験が得られた。
日本街路灯製造株式会社
主席研究員 若松 寿